クリエイティブリキッドチーム bl nk
本質: 人は自分のことを大切に想ってくれる人の役に立ちたいと思うものである。
価値観: Being Creative
目的: 大切に想ってくれる人のためにできることを増やす。
目標:2年以内に会社を興し、クリエイティブ事業の新しい形を世に提唱する。
事業内容:Mippe → 大切に想ってますマップ
状況・時代背景:
【没個性】
インターネットの発達で情報インフラが急速に普及した。地方の小さな商店でも楽天市場に店を構えることで日本中に顧客ができた。しかし、店の個性が失われた。テンプレートに沿ったデザインではブランドの創造は厳しい。皆、そのことに気がつき始めてきた。先日、都内に31店舗構えるアパレル会社のホームページ制作を請け負ってきた。楽天市場に店を構えているが思うように売上が伸びないという。
個性が失われた商店は路頭に迷う。そして価格を落とすという安易で危険な発想に落ち着いてしまう。個性を蘇らせ、世界にひとつしかない店、ブランド、商品をつくることが最も中核的な再生方法となる。このような状況だからこそ、Being Creativeを価値観にもつ人々にとって活躍のチャンスは無限に広がっている。
「ヒットの法則」
これまで、個人や企業は誰かに取り上げてもらうことを待っていた。語弊を畏れず簡潔に言ってしまえば、マスメディアの広告に頼っていた。そのためにブランドなら電通、音楽ならエイベックス、映画なら東宝、といった大手企業がお金を出して広告を打っていた。こうして広告費を貰えれば貰えるほどそのコンテンツはヒットするという構図ができた。クリエイターはこの構図から法則を見つけ出し、それをコンテンツに組み込むことで「ヒットの法則」を考え始めた。
しかし、それでいいのか。GREYのTAKUROは次のようなことを述べている。
「日本で音楽を聴いても、曲の構造やヒットの法則を考えてしまっていた。でもロスではギターをガァーと鳴らして、地元の函館のライブハウスにいた時のイメージでできた。・・・・
いちばん大事なのは演者の思い。おれはいま、これを伝えないとどうにもこうにもいかない――。そんなぎりぎりの思いでやることが今後の課題。名前や昔のヒット曲に頼らず、いま世の中に必要なことを一緒に考える場を作りたい」
朝日新聞2007/01/30 夕刊
広告になりやすい曲調というものがあることは素人でも何となくわかる。TAKUROはその曲調のことを言っているのだろう。「ヒットの法則」を取り入れたらつまらない作品を生み出す。それはBeing Creativeとはかけ離れたものになっていくというメッセージが彼の発言から汲み取れる。制作過程に「ヒットの法則」が入りこみ、その法則は金銭的価値で侵食されている。20世紀は資本主義の世紀であり、金銭的価値が高い作品ほど認められる時代であったが、21世紀、とりわけ10年代はこれまでとは異なる価値観が求められる。作品の制作過程も発表方法も全てこれに準じて変わらなければならない。クリエイターは皆このことに薄々気づいてはいるが、はっきりと意識している人はまだ少ない。
個の「メディア化」がくる!
今後数年間で個の「メディア化」という現象が本格化する。マスメディアに頼ることなく、作品とそれを取り巻くコミュニティが関わり始めるということだ。それに伴い、これまでの広告主導型マーケティングモデルと決別し、PR主導型マーケティングモデルへと移行する。もちろん戦略的に広告を使うこともあるが、あくまでも広告はPR戦略の一部として扱われる。(PRとはパブリック・リレーションズの略で、組織やモノや人が、その関係するコミュニティとの信頼関係を戦略的に構築する行為のことである。)
この変化により、作品制作の過程には金銭的価値に支配された「ヒットの法則」ではなく、信頼できる人による主観的価値判断が影響を与えるようになる。それは権威的な批評価値の自己本位で排他的な性格とは程遠く、作者の個性の幅を広げて深みを増す、親身な意見(知識の提供)となる。
知識には「タシット・ナレッジ」と「エクスプリシット・ナレッジ」がある。人に言葉で説明できない知識が前者で、その中から説明できる部分を抽出した知識が後者だ。一般的に、知識にはどちらも含まれるが、金銭的価値になるものはエクスプリシット・ナレッジの方であり、これまでの知識の取引というものは、全てこちらの方であった。しかし、早期の知識はタシットであることが多く、時代の流れが速い中で最も価値の高い知識はタシットである。つまり、ここにはジレンマがあるーー最も価値の高い知識は最も発信・共有しづらいものである。
このことが示唆する真実とは、価値ある知識は取引されるのではなく、信頼関係を築いた長い付き合いのある大切に思う人同士の集まりの中で醸成されるということだ。つまり、作品の制作過程において作者がそのような信頼関係のあるコミュニティに属しているか否かは作品の完成度を大きく左右すると言える。
完成された作品は作者の手から離れ、作品とそれに接する人との関係を戦略的に構築する必要が生じる。これは作者とは別の人が行うことが理想的であり、作者は作品が完成したら、すぐに次の作品制作に取り掛かるべきである。なぜなら完成後、既にそれよりも完成度の高いものが作者には見えているからだ。
「山は、そびえ立っていますよ。ピアノを、もっと自由自在に操り、ピアノを通してまだ見ていないもの、見えそうなものを、常につかんでいきたい。たぶん登山家と一緒です。その山を登り切れば、いい景色が見られる。それを見たら見たで、もっとよい景色が見たくなるのです。」上原ひろみ(ジャズピアニスト)
bl nkは作品制作過程ではタシット・ナレッジを醸成する閉じたコミュニティとして機能し、制作後はその人的ネットワークを駆使して完成作品に関わる関係者とのリレーションズ・マネジメントを行う開かれたチームとなる。個々に高度に専門化した組織に属していながら関わりあうこの形態が実現できれば最も理想的なクリエイティブ・チームとなる。
0 件のコメント:
コメントを投稿